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ヘルパーの仕事・調理支援のコツ

食事をとり、きちんと栄養を摂取することができれば、身体機能や生活機能も向上し、要介護状態や疾病の重症化を予防することができる。しかし、在宅療養者のおよそ7割が低栄養状態にあるというのが現状だ。そのため、在宅療養者を支えているヘルパーにとって、低栄養状態の予防や改善という仕事にも積極的に携わっていかなくてはならない。
まずは、食事をしない、あるいは食べられない理由は何かを探っていくことが大切である。ここでポイントになるのが、咀嚼と嚥下の問題だ。ちゃんと食べられているか、はっきりと分からないときには、噛めているのか飲めているのかの観察が必要である。
たとえば、噛むときに下顎だけが上下して、左右に動かない場合やずっと口の中に食べ物を含んでいるなどの様子が見られる場合にはきちんと噛めていない証拠だ。加えて、噛む力や食べ物をまとめて飲み込む力が低下すると、食べ物や飲み物を口からこぼしやすくなる。
そして、合わない義歯を使い続けている人は、非常に多く、やせて義歯が合わなくなっているときには、食べるときにカラカラと音がするので注意が必要だ。これは義歯をかえることで解決するので、真っ先に相談することが重要である。
ほかにもむせやすい、咳き込みやすい、あるいは食事の際にせきや痰などが多いなど咀嚼や嚥下にトラブルがあると、さまざまなサインが出てくるので見逃さないことが大切だ。このようなことから、低栄養を防ぎ、利用者の生活の質を維持、向上につなげていくことができる。